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新ハイキングクラブ

新ハイキングクラブ 「お山の教室」 実施報告

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「お山の教室」第1回  『高齢になっても山を楽しむためのトレーニング学』

開催月日:7月21日(土) 13:30~ 約2時間程度
講師:稲葉克巳リーダー (81歳の現役新ハイリーダー)
場所:新ハイキング社事務所
配布資料(教科書):稲葉さん作成のもの3点。参加者の人数分+αのコピーは事務局で担当

講座内容概要

  1. 講師自己紹介
    山の遍歴と現在の山歩きを中心として
  2. 末永く山登りを楽しむための秘訣
    1. ケガをしないこと ― そのための工夫
    2. ムリをしないこと ― 自分の力を知り、それに合った山に行く
    3. 上手に歩くこと
      ・歩き方
      ・ 荷物・装備・服装
      ・山の天気
      ・水・食料の摂りかた
    4. 日頃の注意
      ・トレーニング=歩き続けること
      ・食事など
  3. これからの夢
    (稲葉さんが)90歳になっても歩きたいと思っているコース=高齢者にお勧めのコースを紹介。

以上

レポート

7月21日(土)に81歳の現役リーダー:稲葉克巳さんが講師。
新ハイキング社事務所において満席の21名の参加者を得て開講。
あらかじめ配布のテキストに沿ったクイズの内容や、自らの体験に基づく実践的な講演内容。末永く山登りを楽しむために81歳の山行リーダーの秘策や心掛けていることなど体験や実践的な知識を披露。
後半のQ&Aの時間には質問に対して実演を交えた熱のこもった回答。
非会員の参加もあったが、新ハイの和気藹々の雰囲気を実感してもらえた様子。
受講者から「期待以上のお話しが聞けた」ととても好評であった。

講座の様子

高齢になっても山を楽しむためのトレーニング学のクイズ 正解と解答

講座を始めるに先立って、受講者の皆さんがどんなことをご存知かを知りたくクイズをさせていただきます。楽しんで回答してください。
答案は講座が終わるまで回収しませんので、どの問題には正解ができたか、どれには間違ったかを覚えて、今後の参考にして下さい。

第一問 末永く山登りを楽しむためには何が大切でしょうか?
大切である、正しいと考えることに○をつけてください。(以下の設問も同様)
① いつまでも筋肉モリモリであるようにトレーニングジムに通い続ける。 ×
② 有名な山だからといって無理な計画には参加せず、体力にあった山行をする。
③ 怪我をして長い期間歩けないことが無いように注意する。
解説
山歩きは有酸素運動なので短距離走の選手のような筋肉モリモリであることは要求されません。
但し、歩かない期間があまり長いと必要な筋肉が衰えます。この衰えは高齢になるほどてき面ですので、できるだけコンスタントに筋肉を使い続けることを意識してください。
楽しい山歩きのための一番のポイントは自分に体力にあったコースであることです。無理な計画では自分も、そして同行者にとっても楽しさが半減していまいます。この見極めこそが大切です。
第二問 怪我をしないために大事なことはなんでしょう?
① 肥満にならないように食事と日頃の運動に心がける。
② 山行中、車石があったらこれを上手く利用する。 ×
③ 雪渓の登りでは踵は「L字型」/爪先で蹴り込む。下りでは「レの字型」/踵で降りる。
解説
肥満は足にも心臓にも過大な負担を掛けることになってしまい、長時間の山歩きが困難になってしまいます。
同じ山歩きでも、登りと降り、乾いている時・濡れている時・雪の時、ザレ場や赤土など道の状態で歩き方を柔軟に変える工夫が肝要です。特に車石(浮石)には十分な注意が必要です。
第三問 高齢者が疲れない、安全な歩き方の工夫はどれでしょう
① 一足休登高法を心がける
② 前の人との間が空かないように、間が空いたときには急いで追いつく ×
③ 降り道は足を延ばさなければ降りられないので、できるだけひざを伸ばして降る。 ×
④ ザックの背負い方や、パッキングの仕方によって荷物の重さの感じが大変に違う
解説
重心が後ろに引かれる様なザックのパッキングや背負い方をすると重く感じて疲れてしまいます。
急な登りや降り道では一歩一歩確かめるようにして、柔らかい姿勢で歩くと疲れにくくなります。
また無理なペースや、一定でないペースだと短時間で疲れていまいます。
第四問 杖・ストックの使い方で、適当と思われるのはどれでしょう
① 列を作って歩くときには、元気に後ろに跳ね返すように振って歩く。 ×
② 岩場なで使うことはかえって危険につながるので、収納する手間を惜しまない。
③ 杖は頼りになるので、歩き出しから解散までしっかり使用する。 ×
解説
杖を使う方が多くなってきましたが、理想はだきるだけ杖に頼らずに歩きたいものです。
岩場で使ったり、全体重を杖にかけてしまうのはむしろ危険です。また、後の方に迷惑をかけていないか配慮をして活用ください。
第五問 日頃の注意点で適当と思われるのはどれでしょうか?
① 山行と山行の間を少なくとも半月以上空けずに、体を山に慣れさせ続ける。
② 山で天気の予想ができるように普段から気象情報を注意して見ておく
③ 膝や腰の痛みを直すのに、歩いて筋肉を鍛えることも1つの方法である
解説
高齢になればなるほど無理をせずに、だが休まず、自分のペースを保ちながら、長続きする楽しみとして山歩きをお続けください。山にはいつまでも新しい発見と季節の変化を見せてくれます。
長く長くご一緒に楽しみましょう!

ご苦労様でした。

以上

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